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2014年3月 あなたを抱きしめる日まで

2014年3月

あなたを抱きしめる日まで (原題 PHILOMENA) 2013年 フランス、イギリス作品 日本公開2014年3月15日

 私事多忙で更新が遅れました。その間にアカデミー賞の授賞式も行われ、主演女優賞にはケイト・ブランシェットが選ばれた。誰が受賞してもおかしくないなあ、と思えるメンバーであったと思うが、どの作品も私は観ていないので、何とも言い難い。
 今月は、大好きなロバート・レッドフォードの「オール・イズ・ロスト」が公開されるので、これが観たい1本なのだが、ここではケイト・ブランシェットと共に主演女優賞にノミネートされていたジュディ・デンチの「あなたを抱きしめる日まで」を取り上げたいと思う。
 この作品は母の話。10代の時に未婚の母となったフィロミナは強制的に修道院に入れられ、我が子アンソニーとも3歳の時に引きはされてしまう。それから50年。ずっと息子の身を案じてつつ、ひっそり田舎で暮らしてきた彼女は娘のジェーンの知り合いのジャーナリストと共にアンソニー探しの旅を始めるという実話の映画化。原作はこのジャーナリストの書いた本だということだ。
 50年前の状況は現在とは全く違っていたことだろうから、未婚の母の立場や周囲からの目はおそらく強烈なものだったろうと思う。そうした女性が頼りにする(というよりも頼らざるを得ない、というべきか)施設の実態も多かれ少なかれ違いはあっても、この映画の中の修道院と似たり寄ったりかもしれないとも思う。だが、映画はその酷さを暴き、追求するというものではなく、フィロミナの息子捜しに焦点を当てているようだ。どういった経緯で子供を出産することになったのかは、映画を観ていないので不明だが、初めて生んだ我が子を思う母親の気持ち、母性の強さを描く作品であるのだろうと思う。
 母性は女性が誰もがもともと備わっているものか、それとも出産を経た後に生まれるものか、といった話はたびたびされることだが、その答えはわからない。自分自身はどうだろうか、と考えると母性はもともと女性に備わっているもの、と思うのだが、果たしてそれが正しいのか確証はない。だが、我が子の身を案じるのはどんな母親も同じ気持ち、同じ涙だと信じたい。フィロミナは息子を見つけることが出来るが、その再会はどうなのだろう? アンソニーはどんな態度を取るのか、フィロミナの心の中のつかえはなくなるのだろうか? そんなことが気になり、是非観てみたい1本である。
 監督はスティーヴン・フリアーズ。私は数本しか作品を観ていないが、このサイトでは「クィーン」を紹介。「危険な関係」も「靴をなくした天使」もよかった。観てみたい作品も多い。今回もやはり期待してしまうのであった。

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