スターゲイトSG-1①

Stargate SG1(1997~2007) アメリカ

★映画「スターゲイト」
このドラマは1994年のカート・ラッセル主演映画「スターゲイト」(ローランド・エメリッヒ監督)のドラマ版。公開当時は、非常に面白い映画だと思ったけど、まさかドラマにまでなるとは思わなかった。この映画はオニール大佐役のラッセルよりもダニエル役のジェームズ・スペイダー目当てで観に行ったと言ってもいい。また、「クライング・ゲーム」(ニール・ジョーダン監督)で注目されたジェイ・デビッドソンがラー役を演じ話題でもあった。
映画は、エジプトで発見された丸い奇妙な遺跡が学者のダニエルの研究で宇宙を旅するスターゲイトだと判明する。政府の命令でダニエルはオニール大佐率いる軍隊と共に惑星アビドスに調査に行き、そこでラーを神として崇める人々と出会う。だが、それは異星人の強制的な支配であり、オニール達と出会った人々は自分達の生活を守るべく立ち上がるという、ストーリーは実にわかりやすいもの。ダニエルはここでシャーレに出会い、オニールも自分を慕う少年スカーラ(シャーレの弟)に頑なだった心を許す。ラストはダニエルがオニールに「ここに残りたい」と懇願し、オニールは渋々承知して地球に戻るというものだった。

★ドラマ「スターゲイトSG-1」
ドラマはそれから1年後からスタートする。オニールは軍を退役し、自宅で趣味の天文を楽しむ生活を送っていたが、突然、軍からの呼び出しがある。スターゲイト基地内のスターゲイトからエイリアンが進入し、男性兵士が殺され、女性兵士は連れ去られたというのだ。アビドス星を攻撃するというハモンド将軍。1年前の任務終了時、偽りの報告をしていたオニール大佐はすべてを話し、ダニエルの消息を確かめるべく、アレルギー性鼻炎の彼宛にティッシュの箱をスターゲイトから送る。しばらくのち、メッセージ付きの空箱が戻ってきたことでダニエルの生存を確信したオニールは、軍に復帰し、信頼するコワルスキー少佐やかつての部下達、そして、物理学者でもあるカーター大尉を加えたチームを編成し、アビドス星へ乗り出す。
ダニエルやスカーラとの再会の喜びもそこそこにもうひとつあるらしいスターゲイトの調査にオニールは部下数名を連れダニエルとかけて行くが、その間にエイリアンたちが住民を攻撃し、シャーレとスカーラを連れ去ってしまう。シャーレと結婚していたダニエルは、二人を救うべく、オニール大佐と共に地球に戻り、一年後に彼らを連れてアビドスに戻ってくると住民達に約束して旅立つことに。
ドラマスタートからしばらくは、このシャーレとスカーラを探し出して救出することが目的になっている。ダニエルにとってはシャーレは妻だし、オニール大佐にとっては、スカーラは息子同然。彼は1年前の任務の直前に自分の息子を銃の暴発で亡くしており、それによって妻との仲も修復可能で離婚したという経験がある。純真なスカーラに救われたオニール大佐にはスカーラの消息が心配でならない。
もちろん、軍の中ではスターゲイトを通じて異星人の超高度な科学技術を得るという目的がある。エイリアンの襲撃に備えての準備、ということで政府から莫大な予算をもらって極秘計画を進めているというわけだ。スターゲイト計画が本格的に始動し、彼らの果てなき宇宙への旅が始まった。


映画から役を持ち越した俳優は、スカーラ役のアレクシス・クルーツとスカーラ、シャーレ姉弟の父カザフ役のエリック・アヴァーリ。他は交替したか、新キャラクターである。

オニール役は映画ではカート・ラッセルが演じたが、私が彼のファンでなかったせいか、印象に残るキャラクターとは言えなかった。後にドラマが作られ、オニール役をリチャード・ディーン・アンダーソンが演じていると聞き、どうしても観たくなって、ついに念願叶ったというわけだ。もちろん、この役が非常に気に入っている。アンダーソンのファンの私には、ぴったりと思えるから。

そして、気になっていたダニエル役。映画ではジェームズ・スペイダー。かなり個性的な俳優で、あくの強い役柄の多い人だが、根っからの学者と言えるこのダニエル役は意外にも合っていた。だから余計に別の俳優が演じるダニエルが気になる。でも、その心配は必要なかった。マイケル・シャンクスはスペーダーにどことなく似ていて、またダニエル役にもぴったりといった雰囲気だったのだ。

新メンバーには、物理学者でもあるカーター大尉、ジャファのティルク、スターゲイト計画の責任者ハモンド将軍。紅一点と言えるカーターは、これまでありがちな強いけどお色気作戦もありよん、いったタイプの女性ではなく、ドラマの中において、ほとんどその女性ぽさを感じさせない。その点が非常に私好み。私は男女平等の旗を高々と掲げるつもりは毛頭ないが、男と共に働く仕事において自分の女の部分を前面に出すことは好きではない(それが自らの命を仲間にたくすのと同じ意味がある仕事ならば、なおのこと)。男女の役割は違うし、出来ることにも差がある。それは性別に限らず個人における能力の差と同じと思っている。

このドラマでは、そこのところがとてもうまく表現されている。みなジャックになら命を預けられるし、またジャックも仲間たちにそう思っている。新天地を目指すフロンティア・スピリッツと同じこのスターゲイトSG-1のメンバーが主役のドラマ、人気が出たのは当然のことと思えてくる。(2002/06/21)

スターゲイトSG-1②出演者とキャストについて