地上最強の美女バイオニック・ジェミー

The Bionic Woman 1976~1978年 アメリカ

このドラマについて
プロテニスプレーヤーだったジェミーは、スカイダイビング中の事故で両足、右腕、右耳に重傷を負い、瀕死の状態となる。だが、軍人である恋人のスティーブのたっての願いにより、ドクター・ルディが特殊な手術を施し、ジェミーは奇跡的に回復した。その手術とは、重傷を負った部分にバイオニックを埋め込むことだったのだ。彼女はこれにより、驚異的なパワーと能力を得ることになる。スティーブ自身も飛行機事故により、重傷を負った際に同じ手術を受けていたのだ。愛するジェミーを失いたくないばかりに、彼女を自分と同じ境遇に置いてしまうスティーブ。その代償は、ジェミーが普段は小学校の教師として働きながら、その裏ではOSIのゴールドマン局長のもと、諜報活動をすることとなる。そして、スティーブとの間も距離をおくことに……。
美人でほっそりとしたジェミーが、まだ実験段階のこの研究に自分の意志とは関係なく参加することになって、心身共に苦しみ、悩みながらも上司のゴールドマンに協力して、悪を暴いていく、そのギャップが魅力。
もともとは恋人のスティーブ(リー・メジャーズ)が主役の「600万ドルの男」というドラマシリーズからスピンオフした作品。そんなわけで、時々、スティーブも登場して、ジェミーを悩ませたりもしていた。二人は結婚できずにシリーズは終了したが、その後、スペシャル版で協力して事件を解決し、終わったはずの二人の仲も再び……。


ジェミーの活躍は70代当時としては、小気味よく、かっこよかったから、大好きな番組だった。美人で強くて優しくて、厳しいけど素敵な上司と一緒と共に悪に立ち向かう。そうなったいきさつは、ジェミーの気持ちとは関係ないところから始まったと言う点は、かわいそうとは思うものの、それがまた、彼女の大人の女性の魅力を倍増しているとも言える。もっともあの頃は、そんなことよりもジェミーの活躍が楽しくて毎回観るのを楽しみにしていたのだ。後に作られたスペシャル版は3作品あるようだが(うち一本は、サンドラ・ブロック共演)、残念ながらドラマのような人気は出なかったよう。70年代には新鮮だったこの内容も、90年代を迎えて難しいものになっていたのかも……。


出演者とキャストについて
リンゼー・ワグナー(ジェミー・ソマーズ役)
リチャード・アンダーソン(オスカー・ゴールドマン役)
マーチン・E・ブルックス(ドクター・ルディ役)
リー・メジャーズ(スティーブ・オースチン役)