特攻野郎Aチーム

The A-Team 1983~1987年 アメリカ

このドラマについて
ベトナム戦争で従軍中、濡れ衣を着せられたスミス大佐とその部下達。証拠がないために一度は投獄されたものの脱獄。自分達の濡れ衣を晴らすべく、正義のために悪と戦いながら、証人を探すAチームの活躍。個性的なメンバーを揃えたスミス大佐率いるAチームは、それぞれが自分の得意技を駆使して、不可能を可能にする。驚くような作戦を見せてくれたり、あるいは、ガラクタしかないような場所で武器や逃走用の乗り物を作ったり、このワクワクは子供の頃のそれに似ているものがある。脱獄した彼らを追跡するMPのずっこけぶりも笑いを誘っていた。


とにかく理屈抜きで面白い、私の大好きなドラマ。オープニングの音楽といい、個性的なメンバーの会話や活躍といい、アクションあり、ロマンスあり、コメディありと一時間てんこ盛りなのだ。作戦の奇抜さや、あるもので何とか急場をしのぐところは、「冒険野郎マクバイバー」と通ずる面白さがある。

どのメンバーもユニークで素敵で誰かを選ぶのは難しいが、一人、と言われたら、私の好きなのはモンキーかな? リーダーとしての決断力と行動力が素晴らしいハンニバルは青い目が私の気持ちを揺さぶるし、心優しいコングも頼もしい。ハンサムでおだて上手のフェイスマンだって、捨て難いのだが、ひとつネジが緩んでいるようなモンキーは、一言では言えないような魅力がある。
いつ観ても、何度観ても飽きないドラマ、それがこのドラマ

追記:この作品は2010年にリーアム・ニーソン(ハンニバル役)主演で映画化された。フェイスにはブラッドリー・クーパー、マードックにはシャールト・コプリー、バラカスにはクイントン・“ランペイジ”・ジャクソン、宿敵リンチにパトリック・ウィルソンといった顔ぶれだ。監督はジョー・カーナハン、プロデューサーにはスコット兄弟も名をつ連れねて宣伝も大々的だった。舞台を現代に変えての映画化でストーリーはやや複雑になっていたが、キャストはそう悪くなかったと思う。とは言え、やはりドラマ版にはかなわない感は否めない。絶対にハンニバルに合わない、と思っていたリーアム・ニーソンはそれほどでもなかったけど(2015/10/15)。


出演者とキャストについて

※追記:今回の更新でこのコーナーを少し追記しましたが、キャラクターの紹介のみで俳優たちの紹介までは追加できませんでした。この中でジョージ・ペパードは特に好きな俳優。Starlight cafeで紹介したのですが、まだできていません。どの俳優も役にぴったりで、吹き替えの声優さんたちも完璧でした! 映画版ができると聞いて、このキャスティングでは無理だとわかっていても、やってほしかったし、そうなら絶対に吹き替え版で見たかったですね。映画版での俳優たちの感想をここで少し話すなら、どの役もドラマよりは個性が薄くなっている感じはしました。個々の俳優たちは悪くなかったのですが、リーアム・ニーソンのハンニバルはちょっと渋すぎかな? クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンのコングはもう少しパンチがほしかったかも。シャールト・コプリーのモンキーは、ちょっといっちゃってる感はよかったけど、正と狂の境目がわからないあの独特な雰囲気がもうちょっとあればなあ。ブラッドリー・クーパーのフェイスマンはかっこよかったんだけど、よすぎでした、もう少しソフトな感じがあればね。(2019/08/12)

ジョージ・ペパード(ジョン”ハンニバル”スミス役=声:羽佐間道夫)
チームのリーダー。変装の名人、とはいえ、オープニングで出てくる怪獣の着ぐるみシーンが多く、普段は着ぐるみ俳優業をして、身をかくしている。葉巻愛用者。作戦を練り(時に奇想天外な)、実行力もあって、部下の信頼も厚い。でもちょっととぼけたところもあり、愛すべき男。軍での階級は大佐。

ミスターT(コング“B・A”バラカス役=声:飯塚昭三)
体が大きなコングは力自慢のメカニック担当。いかにも強くて怖そうな外見に似合わず、空飛ぶ飛行機が大嫌い。万が一にも飛行機での移動となろうものなら、大騒ぎするので、いつも眠らせて移動させれられてしまう。改造した愛車の黒いバンに乗っている。軍での階級は軍曹。

ドワイト・シュルツ(HM”クレイジー・モンキー”マードック役=声:富山敬)
空を飛ぶ乗り物なら、何でも飛ばせるというある意味天才的才能の持ち主。ただ、戦争の後遺症で精神に異常をきたしてしまったということで精神病院に入院中のため、唯一指名手配されていないメンバー。チームの仕事をするときは病院を脱走、あるいは何かしらの理由をつけて一時退院。確か2010年の映画版でも入院していたのを脱走させたのだと思う。ただし、本当に異常なのかどうかは定かではない。軍での階級は大尉。

ダーク・ベネディクト(テンプルトン”フェイスマン”ペック役=声:安原義人)
チーム一の色男であり、女性に優しく(同時に弱くもあり)スマートなフェイスマンは、ありとあらゆるものを用意する調達係。彼に用意できないものはないと思えるほど、口八丁手八丁でどこからか調達してくる。多くは語られないが、複雑で辛い少年時代を過ごした経験あり。軍での階級は中尉。

メリンダ・クレア(エイミー・アマンダ”エンジェル”アレン役=声:小山茉美)
新聞記者だが、外からAチームをサポート。

エディ・ベレツ(フランキー・サンチェス役=声:谷口節)
フランキーは第5シーズンからの登場。特殊効果を担当。陽気なノリが明るい青年。当サイトでは彼の出演作ドラマ「N.Y.市警緊急出動部隊トゥルー・ブルー」を紹介。

ロバート・ヴォーン(ストックウェル役=声:小林修)
謎の怪しげな黒幕的なストックウェルは、退役軍人でありAチームの味方のような敵のような……。「恩赦」という言葉でチームを操っているのか、それとも本心で彼らの無実を信じているのか、とあれこれ考えるよりも、ロバート・ヴォーンが出てるのが当時は嬉しかったことばかりで、役柄を気にしていなかった。当サイトでは、彼の出演作ドラマ、「華麗なるペテン師たち」と「荒野の七人」を紹介。

ウィリアム・ラッキング(リンチ大佐役=声:青野武)ランス・レガルト(デッカー大佐役=声:仁内建之)は、執拗にAチームを追い続けるMP。リンチ大佐がいつまでたってもAチームを逮捕できずに更迭された後を引き継いだのがデッカー大佐。二人ともいつも最後はハンニバルたちに逃げられて地団駄を踏むというパターンだった。