2021年1月公開のチェック映画(アニメ)

夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者

今月は1月公開のチェック映画、と言っても日本のアニメ「夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者」です。またまた久しぶりにハマったこの作品は漫画が原作のアニメで、テレビ放送は2008年に始まったとのこと。途中から知った管理人ではありましたが、何とか劇場版の「うつせみに結ぶ」までの全作品を観ることが出来ました。放送された作品は録画して何回も観てしまうほど、本当にハマりにハマった作品でした。

今月は、この作品の新たな劇場版「夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者」が16日より限定上映ということで公開されます。これはやはり観に行かなければ! と緊急事態宣言が出たあとにもかかわらず、ちょっと意気込んでいます。気軽に出歩けない状況になって1年。映画館には一度も行っていません。でも、ニャンコ先生に会いたい!(管理人は猫派ではありませんが)、夏目に会いたい、という気持ちはフツフツと……。

作品紹介をするまでもないかも、とは思いますが、主人公の高校生、夏目貴志は両親を幼い頃に亡くし、親戚をたらい回しにされたのち、父方の遠縁である藤原夫妻に引き取られました。あやかしを見ることができる彼は、妖力の強かった祖母レイ子のたった一つの遺品である「友人帳」なるものを持っています。この「友人帳」とは、あやかしの名が書かれたもので、ここに名のあるあやかしは友人帳の持ち主に名を呼ばれたら下僕となり従う掟なのです。

そして不思議な縁あって夏目の用心棒となったあやかしの斑(普段は太った短足の猫の姿で藤原家の飼い猫となっている)とともに少しずつ普通の生活を取り戻しつつ、異なる世界とも関わりを持ち成長していく、そんなストーリーがベースとなっています。
生い立ちから、うちにこもりがちな主人公の高校生、不思議な猫、妖怪、それを退治する祓い屋、とちょっとおどろおどろしい話なのかな、と考えたりもしますが、その実、内容は恨みや憎しみ、妬み、悲しみ、といった「負」の面を扱いつつも人の感情に深く掘り下げた展開となっています。

『夏目は辛い子供時代を過ごしてきた。おばけが見えたり、会話できたりすることを相談する相手もいないどころか、信じてくれる人もいない。人が理解できない苦しみを抱えて生きることとはどんなことだろうか』。それは貴史と対象的な人生を送った祖母のレイ子の人生でも同じことが言えます。時として人の心の危うさ、愚かさは妖怪の恐ろしさや不気味さを上回るものさえある、人間こそがあやかしではないだろうか、とそんな思いも抱かせる作品でもあります。
このアニメは(原作は未読。読みたいと思いつつもかなりの巻数が出版されていてまだ購入していません)、アニメコーナーで紹介したい作品のひとつですが、これを機に早く更新しなければ、と感じています。(2021/01/15)

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