シカゴホープ

Chicago Hope 1994~2000年 アメリカ

このドラマについて
日本では同じ頃、救急医療チームが活躍する「ER 緊急救命室」が放送され始め、医療ドラマが注目を浴びたが、この2本は対立するドラマのように日本ではとられていて、私はちょっと残念だった。「ER」はその医療活動同様にスピーディな展開と実にリアルな表現が特徴で、こちらの「シカゴホープ」は、医療の現場に携わる人々と患者のドラマを丁寧に描くといったもので、比べるには無理があるように思えたからだ。だから、「ER」の方がいいドラマといった感じの言われ方に違和感がある。「ER」はこれまでの日本にはない医療ドラマだったから、とても新鮮だったのはわかるが。
「シカゴホープ」は、主人公の心臓外科医(マンディ・パティンキン。途中降板)と脳外科医(アダム・アーキン)が親友同士あり、そのふたりを中心に周囲の公私の生活も描かれ、各キャラクターも魅力的だったと思う。日本の地上波での放送は途中で打ち切りになってしまい、とても中途半端だった。その後、彼らがどうなったのか、そして、私のお気に入りの俳優の一人であるエリック・ストルツが新たに加わった展開はどうだったのか、非常に気になるところ。今更ゴールデンタイムでの放送続投は無理としても、チャンネルを変えて、あるいは深夜でもいいから、最後まで見せて欲しい番組のひとつだ。


このドラマが始まったとき、友人とトーマス・ギブソンが出ていると騒いでいたのを思い出すのだが、実は私のお目当てはヘクター・エリゾンドだった。そう書くと、またも親しい友人に「あんたの好みはわからない」と言われてしまいそうだが、しょうがない。それに、アダム・アーキンもちょっと興味があった。彼のお父さんは俳優であり、本(童話)も出しているアラン・アーキン。そして、途中から加わったピーター・バーグ! 骨っぽい彼が好きな私は、毎回彼を見るためにめにこのドラマを見ていたと言っても過言ではない(ただのミーハーか?)。それなのに出番は少なかった。それが不満と言えば不満。

さて、内容は? というと、救急医療がテーマの「ER」と違って、こちらはじっくり病気に取り組む医師たちという感じが伝わる。と言っても、彼らは研究者でもあり、自分達の研究テーマを持っているので、そこでの「研究と患者」といった間の葛藤やせめぎあいもある。また、医療過誤で訴えられたり、自分のプライベートでの問題もあり、盛りだくさんだ。

「ER」では、救急に自分がお世話になることはないと思ってドラマを見ている場合が多いと思うけど、「シカゴホープ」では、毎回取り上げられる病気について、「もし、自分や家族がそうだったら……」と考えさせられた。これは現状は違うけど、将来にあるかもしれない不安として心の奥に潜んでいるもの。日本の病院は(アメリカもそうかもしれないけど)、ここまで信頼のおけるものか? 日々のニュースを聞いていると不安が残るのも事実。おそらく、事件になるような病院は一部で、多くの病院や医師達はドラマの彼らのように必死で頑張っていることだろうけど、本当にこういった場に自分が遭遇したときには、これらのドラマのような病院、医師達にめぐり合いたいものです。

追記:最後まで観たいと思っていたこの作品は第6シーズンまでありますが、結局全部は観ていません。残念!(2019/07/24)


出演者とキャストについて 今回少しだけ内容を更新(2019/07/24)
アダム・アーキン(アーロン・シャット役)

マンディ・パティンキン(ジェフリー・ガイガー役)
私が最初に観た彼の作品は日本では未公開だった「マキシー/素敵な幽霊」。この作品はSF作家ジャック・フィニィの「マリオンの壁」が原作で、この本が大好きだった私には、マンディ演じるニックが合っていなかった(相手役はグレン・クローズ)。「シカゴホープ」でのガイガー役はよかったけど、やはり好きな俳優ではない。そうは言ってもこの後、さらに彼を有名にした「クリミナル・マインド FBI行動分析課」や「HOMELAND」の人気を思えば、彼の実力は本物かなあ。

ヘクター・エリゾンド(フィリップ・ウォッターズ役)
この人は何と言っても「プリティ・ウーマン」でのジュリア・ロバーツ演じるビビアンをレディに変身させるホテルの支配人役が日本では有名? たくさんの作品に脇役で出演し、印象を残している俳優の一人だ。

ロクサンヌ・ハート(カミール役)

ピーター・マクニコル(アラン・バーチ役)
ピーターは代表作に「ソフィーの選択」、と出ていることが多いようだが、私には「アリー・myラブ」のジョン役がすぐに思い浮かぶ。この人もたくさんのドラマに出演し、日本でも知られている俳優の一人になった。

トーマス・ギブソン(ダニエル・ナイランド役)
もはや、マンディ同様に「クリミナル・マインド FBI行動分析課」で日本では通る俳優か? 私が好きなのは「ふたりは最高! ダーマ&グレッグ」。クリマイは観ていないので、私の中ではずっと青年のまま!

ピーター・バーグ(ビリー・クロンク役)
近年は監督・製作業が忙しくて、俳優をやめちゃったのか? と思うくらいお姿を拝見できなくなったピーター。彼の初期のころの出演作品が好きだったのでちょっと残念!

クリスティン・ラーティ(ケイト/キャスリン・オースティン役)

ジェイン・ブルック(ダイアン・グラッド役)

ボンディ・カーティスホール(デニス・ハンコック役)

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