ケロロ軍曹②
キャラクターについて
ケロロ小隊
★ケロロ軍曹(声:渡辺久美子)
軍曹だが、ケロロ小隊の隊長である。日向家の一員として迎えられることになった彼は地下室(納戸)を自室として与えられ、さらにその地下に秘密基地を建設した。そこで日夜、効果的な侵略作戦を練り実行の機を伺っている、はずなのだが、実は楽しいガンプラ作り(ガンダムのプラモデル作り)に精を出している。軍曹はペコポン侵略計画は着々と進んでいると言うが、どうも居心地のいい日向家が気に入っている様子で地球の生活も悪くないなあと思っている節がある。与えられた納戸は思い通りのインテリアの部屋に改造したし、ガンプラ作りはメチャメチャ楽しいし、おいしいものもあるし(ケロン人が一気に元気になれるスターフルーツも発見したし)で、彼の任務が遂行され完了する日は、果たして来るのだろうか?
声を担当する渡辺久美子さんは、「アボンリーへの道」でフェリシティの友達サリー・ポッツの声を吹き替えていた人だが、軍曹の声を聞いているとサリーの声を思い出せない。そのくらい軍曹にはまっている。
★ギロロ伍長(声:中田譲治)
伍長は常に銃を携帯し、真剣に地球侵略を考える根っからの軍人タイプ。強面で人を寄せ付けない風情だが、実は夏美を密かに思っている。ギロロはケロロとドロロの幼馴染みだ。兵士としての腕は確かなようだが、ケロロを信用しているあたりはどうなのか? 読みが浅いと言うのか、詰めが甘いと言うのか、ケロロの妙な侵略計画を本気で信じて実行してしまうところが、上官に絶対的に服従している伍長の姿ということか。顔は怖いが気は優しい、アクションドラマや時代劇で出てきそうなキャラクター。このギロロも日向家に居候しているのだが、何故か庭でテント張ってキャンプ暮らし。それも上官のケロロに対する気配り、守らねば(ケロロではなく、本当は夏実を、だったりして)、という気持ちの表れか?
★タママ二等兵(声:小桜エツ子)
二等兵は、一番下っ端で何故か若葉マークをつけている(ギロロはドクロ。ケロロは星、クルルは渦巻き、ドロロは手裏剣)。昇進すれば若葉マークは取れるのだろうか? 大金持ちの西澤財閥の一人娘桃華に助けられて、それ以来、そのお屋敷に住んでいる。タママはギロロと正反対に非常に可愛らしい顔つきだ。目がクリクリっとしてキュート。だから、私はずっとタママは女だと信じていた。だって、タママはケロロ軍曹のことが好きなんだし、軍曹を「おじさま」と呼ぶアンゴル・モア(女の子の姿をした宇宙人)にものすごい敵対心を燃やしている。時には血走った目で”タママインパクト”なる強烈な技を繰り出すこともあるのだ。が、あるエピソードでタママのフィアンセなる女の子が登場した。タママは男だったのだ! 「ええっー」、この衝撃! この設定は子供向けアニメ番組としては、かなり思い切ったものではないだろうか? それも今風ってこと?
声を担当する小桜エツ子さんは、「ドクター・クイン大西部の女医物語」でブライアンの声を、「ボーイ・ミーツ・ワールド」ではミンカスの声を吹き替えていた。私にとっては彼女の声はブライアン! 何と言っても彼の顔や姿が思い浮かぶ。素直で元気で優しくて人懐こい。自分にも男の子が生まれたら、ブライアンのようになって欲しい、そう育てたいと思っていたのだが‥‥。現実はなかなか厳しい。
★クルル曹長(声:子安武人)
曹長は夏実の先輩サブローの家に居候している小隊のメカニック担当であり、頭脳とも言える存在だ。ネクラの天才オタク風で他人とは交わらないといった雰囲気を持っているが、様々な武器や装置を発明するあたりは、「007」のQのよう。でも、年をとったら「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクみたいになるんじゃないか? と私には見える。「クー、クッ、クッ、クッ」と笑うのが曹長の特徴。私にはこの笑い、「ちびまる子ちゃん」の野口さんを思い出させるのだが‥‥。
声を担当する子安武人さんは、「アボンリーへの道」でセス役を、「N.Y.市警緊急出動部隊トゥルー・ブルー」でケーシー役を、「アンジェラ15歳の日々」でカイル役を吹き替えていました。
★ドロロ兵長(声:草尾毅)
兵長のドロロは、ケロロとギロロの幼馴染であり、共に軍の訓練を受けてきた言わば同志のような存在でもある。でも、ドロロは深~いトラウマにとらわれている。それにはケロロが係っている。複数のトラウマがあり、ここではあえて述べないが、ペコポン侵略の小隊に選ばれて一緒にやってきて離れ離れになった後、くのいちの小雪に助けられてから、人生を達観する修行(?)に目覚め、日夜、煩悩を断ち切る厳しい修行をしているらしい。元はゼロロと名乗っていたのだが、このときにドロロと改名。地球侵略のためにやってきた彼は、その地球を守ることを決意する。以前とは違う自分であると言いたげだが、ふとしたことでトラウマスイッチが入ることがあり、そうなるとそのイジケ具合は半端ではなくマイワールドに浸りきるあたり、かなり根が深い。ドロロは小隊の中でもちょっと異質な存在としてやや浮いている印象があり(それは家がかなり上流階級であるらしいことも関係しているのか?)、やはりエキセントリックな性格なのかもしれない。実は私はこの番組の中でのお気に入りキャラはドロロ。おそらく私をよく知る友人は「そうだろうと思った」と言うだろうと想像するのだが、主人公ではなくその親友、正統派的なヒーローではなくアウトローが好きになる私の性格上、予測の範囲ということなのだろう。とすると、やっぱり私もエキセントリックなのか??? う~ん、答えが出せない。
声を担当する草尾毅さんは、「ボーイ・ミーツ・ワールド」でショーン役を、「スターマン」(好きな番組ですが、まだサイトにUPしていません)でスコット役を吹き替えていました。どちらも私の好きな海外ドラマであり、キャラクターってことは、草尾さんの声が好きってこと? と一瞬思ったりもするのだが、ショーンもスコットもごく普通のティーンとは違う悩みを抱え、それでも自分なりにまっすぐ生きていこうとする男の子、そこにドロロと共通点が見えるかな。
小隊の人ではないけど宇宙人
★アンゴル・モア(声:能登麻美子)
ケロロ軍曹が「モア殿」と呼ぶアンゴル・モアは可愛い女子高校生の姿をしているが、実はアンゴル族という宇宙人で軍曹とは少女時代からの知り合いである。「500年前の約束通り地球を破壊しにやってきました!」と魔法の杖のようなものを振り回し、その威力を発揮する。モアは軍曹を「おじさまあ」と呼び慕っているので、タママ二等兵は気が気でない。「おじさまのためなら‥‥」とどんなことも厭わない真摯な様子に心打たれつつもタママはめらめらと嫉妬心を燃やすシーンが、これまでにも何度もあった。本来の姿を見破られまいと地球人になりきろうとしているのか、それともただ単に癖なのか、会話の中に必ず四文字熟語を入れる不思議な女の子。
ケロロ軍曹が居候する日向家
★日向冬樹(声:川上とも子)
冬樹は日向家の長男だが、活発でいつも元気はつらつといった印象の姉の夏実と違い、運動音痴のオカルトオタクである。学校では部員一名というオカルト・クラブの部長。神秘なものや不思議な現象に興味をもっている今時の少年、と言えばそうなんだろうけど、ケロロたちを友達だと思っている風変わりなところも‥‥。クラスメイトの西澤桃華に慕われているのだが、鈍感なのか(中学一年の男の子とはそんなものかもしれないが)全く気づいていない。
★日向夏美(声:斉藤千加)
夏美は日向家の長女。しっかり者で一家を支える母親を助けている頼りになる娘である。スポーツ万能でさっぱりした性格(と私は見た)は、同級生の間でも人気がある様子。様々な運動部からスカウトされるも、家事を任されている夏美はどのクラブにも所属していないようだ。軍曹たちのことをおそらく宇宙人と認識しつつも、やはりその姿かたちのせいなのか、カエルのペットと見ているようで、しかし周囲の人間にバレては厄介なことになるとひた隠しにしている。ごく一般的な当然の反応であると思うが、オープンな冬樹や、ケロロ達を新たな漫画のキャラクター発想のいい材料になりそう、と仕事のネタのように考えている母親の秋に囲まれていると夏美の方が変かも? という思いになるのが不思議だ。
★日向秋(声:平松晶子)
漫画雑誌の編集者である日向秋は、夏美と冬樹の母親。東京のとある町に一戸建てを買ったなかなかやり手のキャリアウーマンである(とは言っても幽霊付きの家なので安かったというようなことを言っているが)。動物嫌いのようであるが、ケロロとギロロを家に住まわすことに。このママ、老眼鏡なのか近視用眼鏡なのか、とにかくいつも眼鏡をかけているものの、ロングヘアを束ねてバイクに乗って通勤する若々しい女性。しかも、出るところは出ているNice Body(軍曹はダイナマイトボディと言っていた)の持ち主なのだ。子供二人を産んでこの体、うらやましい。子供達の保護者である秋は、アニメや漫画にありがちな、いつも不在の保護者である。だからこそ、成り立つ番組でもあるわけだが、この職業柄、いつかケロロたちを漫画にして一発当てて編集長に昇進、なーんて話もありか? と私などは不埒な考えを起こしてしまうのだが、まあ、一応子供向けの番組であるので、そんな展開はないよね? 多分。
タママが居候する西澤家
★西澤桃華(声:池澤春菜)
冬樹のクラスメイト桃華は、西澤財閥の一人娘、深窓の令嬢である。大きなお屋敷、使用人、豪華な車、別荘、それに彼女専属の使用人(執事なのかもしれないが、屋敷を取り仕切る役目というよりも娘の付き添い兼ボディガード的存在か?)であるポールまでいる。とにかく何でもありの西澤家なのは、これまでのエピソードでもいくつかあった。そしてその桃華はお金持ちのお嬢様の典型的要素の期待を裏切らずに登場するのだが、どうやら二重人格のようで、こわ~いお姉さんの部分を時々見せる。当然、冬樹はそのことを知らない。桃華の冬樹への片思いは実るのだろうか?
★ポール(声:藤原啓治)
ポールは多分、西澤家の執事であると思う。だが、桃華のために生きていると公言してはばからないほど、西澤家の一人娘の彼女のためには何でも実現させる忠実な使用人である。何故そうなったのか、は語られていない(私がそのエピソードを見ていないだけか?)。桃華の父親とは若い頃から知り合いだったようで、その辺に何か秘密があるのかもしれない。出番は少ないが、なかなか魅力的なキャラクターだ。こういう執事が欲しい(執事が雇える家じゃないけど)。 声を担当する藤原啓治さんは、「ザ・プラクティス~ボストン弁護士ファイル」でボビー(私の好きなディラン・マクダーモット!)の声を吹き替えているが、そのほかの番組でもたくさんの役を吹き替えている。最近では「LOST」のソーヤーの声、と言うとピンとくるか? 「ケロロ軍曹」ではナレーションも担当。
追記:近年は、映画「アベンジャーズ」の主人公アイアンマン=トニー・スターク(演じるのはロバート・ダウニー・Jr.)の声を吹き替えている(2019/11/20)
クルルとドロロが居候するその他のキャラクター
★サブロー先輩=北城睦実(声:石田彰)
サブローは、夏美と冬樹の学校の先輩である。冬樹は一年、夏美は二年でサブローは三年らしい。不良っぽいサブローのことを夏美は何となくいいなあ、と思っているようだ。サブローは、中3とは思えぬポーカーフェイスで夏美のことやケロロたちのことをどう思っているのか、感情を表に出さない。クルルを居候させているが、その出会いはケロン人であるクルルが持っていた、書いたものが本物になると言うペンの奪い合いバトル。軽い身のこなしでクルルと対等に戦ったサブローが気に入ったのか、それとも互いに何か思惑があるのか、今後の展開が気になる。
声を担当する石田彰さんは「アボンリーへの道」でエルバートの声を担当していたが、そのほか、たくさんの番組でいろんな人の吹き替えもしているので、聞いたことがあるはず。
★東谷小雪(声:広橋涼)
くのいちの小雪はドロロを助けて、共に住むことになる。他のケロン人たちが居候的な雰囲気がぬぐえない中、ドロロは小雪の家に居候しているという感じではない。何故、小雪が一人で東京に出てきたのかは不明だが、夏美たちと同じ中学に通うことになる。夏美は東京ではじめての友達らしい。夏美はスポーツ万能で学校でも人気者だが、小雪もまたその鍛えられた身体で卓越した技を繰り出し、みんなを驚かす。ま、忍者なんだから(と書くとハリウッドのB級アクション映画のようだが)の当たり前か。すれてない純粋な部分を持ち、そこがドロロと気の合うところなのかもしれない。ドロロと共にケロロたちの危機を救ったこともあり、一目置かれている。
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