美女と野獣

BEAUTY AND THE BEAST 2017年 アメリカ作品
監督: ビル・コンドン
出演: エマ・ワトソン(ベル役)、ダン・スティーヴンス(野獣役)、ルーク・エヴァンス(ガストン役)、ケヴィン・クライン(ベルの父モーリス役)、ジョシュ・ギャッド(ル・フウ役)、ユアン・マクレガー(ルミエール役)、スタンリー・トゥッチ(カデンツァ役)、ネイサン・マック(チップ役)、ググ・ンバータ=ロー(プリュメット役)、オードラ・マクドナルド(マダム・ド・ガルドローブ役)、イアン・マッケラン(コグスワース役)、エマ・トンプソン(ポット夫人役)
音楽:アラン・メンケン


2月以降、サイト更新を怠っていたが、4月公開映画の紹介をしていれば、この作品を取り上げたと思う。製作を聞いた時から観たいと思っていたディズニー映画だ。この原作自体も個人的な思い出がある作品でもある。

エマ・ワトソンのベル役が非常に話題になっていたが、私はとてもよかったと思う。フランスとドイツ製作のレア・セドゥがベルを演じた作品を観ていないので実写版の比較はできないものの、原作に忠実という点の宣伝を見る限りでは現時点では私はこの作品の方が好きかもと感じてしまう。

ストーリーはここであえて書く必要もないと思うのだが、実は「そうだったっけ?」と思うシーンもあり、それはベルの性格だったり、死んだ母親のことだったり‥‥。
美しいけれど、本好きの想像力豊かなベルは、現代なら特に変わってるとも思えないけど、物語の時代なら、かなり変な子かもしれない。見方によれば、頭でっかちで頑なで可愛げのない女子だ。そして、そんな自分を卑下することもなく、かといって偉ぶるわけでもなく、人と違うことを恐れず明るく生きている。

そんな彼女の心を曇らせるのは、死んだ母親のことだ。その母親のことがベルと野獣の心を繋ぐきっかけになるシーンは、なかな印象的。野獣にどこに行ってみたいか聞かれ、本好きのベルなら世界中の様々な場所に行ってみたいはずと思わせておいて、「パリ」のある場所を指定する。それは自分が産まれたばかりのころ両親と住んでいた小さなアパートの部屋。
ずっと心に引っかかっていた死んだ母親のこと、何の記憶もない母親のことを思いもかけず、閉じ込められている森深くの野獣の城で知ることになる。

自分の妻を見殺しにしたと苦しむ父、娘のために疫病にかかった自分を残し、夫にパリを離れさせた母。二人の深い愛情を知るベルと、そして、わがまま放題、自分の気持ち第一で生きていた、かつての自分の生き方をおそらく考えさせられたであろう野獣。

二人の持つ苛立ちや苦しみが変化して行く手助けをする野獣の使用人たちもまた二人と同じ苛立ちや苦しみを持っている。もちろん、自分たちも元には戻れなくなってしまうという魔法がかけらているので、何とか二人を相思相愛にしたいのだが、簡単ではない。その辺のすれ違いややきもき具合もミュージカルらしく歌や踊りで見せてくれて楽しめた。

この家具にされた使用人たちを演じていた俳優たち(実際はほとんどが声の出演ってことになるだろうけど)が、またみんな手堅い俳優たちが揃っていたので、本人の姿が見られるのが最初と最後の人間の姿の時だけというのはちょっと残念だったなあ。仕方ないけど。映像の美しさ、ミュージカルの楽しさ、そして定番のストーリー展開、意外性はないと言えばそうだけど、でも安心して観られるのもディズニーらしさ。自分らしくあろうとするベルの姿とエマ・ワトソンが重なりました!(2017/08/14)

追記:野獣役を演じるのは、ダン・スティーブンス。特殊メイクでほとんど野獣の顔。ラストに王子として特殊メイクははずされます。今では海外ドラマ「ダウントン・アビー」のマシュー役として日本でも大人気かと思われます。私は、この「ダウントン~」を観ていなかったので、あとから知ってびっくり! イギリス人俳優に弱い私は、先に知っていれば、顔が見えないなんて!とグチグチなったのは必至。彼も出演するミニテレビシリーズ「分別と多感」を観たいとずっと思っていますが、まだ観られていません。映画版の同作品「いつか晴れた日に」ではヒュー・グラントが演じたエドワード役をダンが演じています。ちなみにウィロビー役がドミニク・クーパー(映画ではグレッグ・ワイズ)、ブランドン大佐役はデヴィッド・モリッシー(映画ではアラン・リックマン)。(2019/0702)

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