2023年3月公開のチェック映画

丘の上の本屋さん 2021年 イタリア作品 日本公開2023年3月3日
IL DIRITTO ALLA FELICITA/THE RIGHT TO HAPPINESS

今月はTV放送でも宣伝している「フェイブルマンズ」が注目ですよね、スティーヴン・スピルバーグ監督の自伝的作品として、やはり映画ファンには興味の湧くところ。主人公のサミー少年にはガブリエル・ラベル、科学者の父を演じるのはポール・ダノ(ドラマ「戦争と平和」での役が印象的でした! またUPしていません、すみません)、音楽家の母役はミシェル・ウィリアムズ(当サイトではマリリン・モンロー役を演じた出演作「マリリン 7日間の恋」を掲載)です。

私もとても観たい作品なのですが、今月チェックしているのは2021年のイタリア映画「丘の上の本屋さん」です。日本では今月3月3日の公開となりました。イタリアの美しい村の丘の上にある小さな古書店。さまざまな村の人々が集まる憩いの場のような本屋さんが舞台。そこに興味ありげにやってきた移民の少年と店主だる老人リベロとのふれあいを描いている作品です。

好奇心一杯という感の少年に店の本を次々を貸すリベロ。劇中で登場する我々日本人もお馴染みの作品が懐かしい思いを呼び起こします。小学生の頃に読んだ本、中学生で出会った本、大人になって発見した本、さらに再度読み返した本、映画の原作本、どの本も、いつ読んだ本もその時の自分と本の出会いは初めてであり、そして一期一会のものでもあります。

本屋さんの独特な雰囲気の中でつらつらと本を眺めるとき、図書館一杯の紙の匂いの中で目的の本を探すとき、あるいは家に置いてある昔の本を開くとき、この瞬間が好きだなあ、と感じずにはいられません。この映画の主人公の少年エシエンもきっと同じ思いだったことでしょう。

そう考えるとこの映画を観たい思いが湧いてきてしまします。東京でも5館しか上映していないのでちょっとマイナー作品扱いかなあ、とは感じますが、とりあえず公開されることに意義あり、と見るべきでしょうか、風光明媚なイタリアの田舎町も見どころであろうと感じるこの作品、是非映画館で観たいものです。(2023/03/10)

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