2014年5月公開のチェック映画

ブルージャスミン (BLUE JASMINE) 2013年アメリカ作品
日本公開2014年5月10日

ゴールデンウィークが終わった。特に何もない連休であったが、6日が振替休日である意味がわからずに過ぎた休みであった。5月4日って、「みどりの日」という休日になっていたんですね。今頃知りました。4日は祝日に挟まれた平日だから、お休みになるとずっと思っていたので(いつだったか、そういう法律が出来てそうなったのだと記憶しているが)、今年は振替休日はないはず、なんて考えていたのは私だけか? 4日が祝日なんて、みんな知っていて当然? やはり世間から取り残された生活しているのかなあ、などと感じてしまった連休は、「何したっけ?」と振り返るほど、いつもと同じ日々だったのだ。

さてそれよりも、今月はまた観たい映画は数本ある。24日公開の「ラストベガス」。マイケル・ダグラス、ロバート・デ・ニーロ、モーガン・フリーマン、ケヴィン・クライン共演という豪華キャストのロードショー。こうした大御所的なスター共演の作品が観たくなるのは、自分も年を取った証拠なのかなあ、と感じることもあるが、やはり、これまで共演がなかったことが不思議なくらい誰もが有名なスターであり、ひとりひとり主演を張る一級の俳優たちの共演。やはり観たくないはずはない。しかも、幼なじみ4人組の役であり、友情がテーマというのだから!

30日には、まだまだ続くのかX-MEN!と言いたくなる「X-MEN:フューチャー&パスト」。ちょっとしつこい感じもしつつ、観たくなる今回はこれまでのいろいろなキャラの再集結、ってことでそこも気になる。今更気づいたんですが、ビースト役のニコラス・ホルトって、「アバウト・ア・ボーイ」のマーカス役を演じた子役だったんですね! 「ファースト・ジェネレーション」にも出ていますが、気づかなかった。もう一度観るべきか?

ということで、今月一押しは、というと、もうおわかりでしょうけど、ケイト・ブランシェットがアカデミー主演女優賞を受賞した「ブルージャスミン」。これはなかなか重そうな話ではあるのだが、ヒロインのジャスミンの生き様と妹ジンジャーの人生の対比が気になるところ。ジャスミンの華やかな生活は憧れるし羨ましいけど、実際はジンジャーのような地味ないっぱいいっぱいの生活を送るのが多くの人。私もそのひとり。

では、その豪華な生活が一瞬で無くなったら、どうなるのか? その時の選択がその人自身の価値をきっと決めるのだろうとわかっていても過去をすべて捨てて一からやり直す選択が簡単にできるのかは、わからない。いあ、そうしなきゃならないんだろうけど、理屈と感情は必ずしも一致しないもの。ジャスミンはどうするのだろう? そこが気になってやはり今月一番観たい映画に選んだ。

人間の執着と欲望と見栄が堅実な生き方とせめぎ合うぎりぎりの選択と苦しみは多分誰もが持っている部分。過去と現在を比べるだけでは未来へとは進めないであろうジャスミンの姿が自分と重なって見える瞬間もあるのでは? と思えてくる作品だ。

演じるケイトは誰もが認める実力派女優。私も数本彼女の作品を観ているが、好きな女優のひとりである。別れた夫にアレック・ボールドウィン。私の注目俳優はドワイト役のピーター・サースガード。妹のジンジャーを演じるサリー・ホーキンスは日本では地味な印象の女優だが、ジェイン・オースティン原作の「説き伏せられて」(ルパート・ペンリー=ジョーンズと共演!のTVM。観たい。トップページで紹介するジェイン・オースティンCollectable DVD-BOXに収録されていますが、実は私は未見です)でヒロインのアンを演じた女優。姉妹の葛藤も要チェックの映画では?と期待するところだ。(2014/05/07)

追記:トップページで紹介していたジェイン・オースティン作品のDVDは、現在は当サイトのトップページでは紹介していません。2019/05/06