エネミー・ライン

BEHIND ENEMY LINES 2001年 アメリカ作品
監督:ジョン・ムーア
出演:オーウェン・ウィルソン(クリス・バーネット大尉役)、ジーン・ハックマン(レスリー・レイガート司令官役)、ガブリエル・マクト(スタックハウス役)、チャールズ・マリック・ホイットフィード(ロッドウェイ軍曹役)、ヨアキム・デ・アルメイダ(ピケット役)、デヴィッド・キース(オマリー特務曹長役)、オレク・クルパ(ローカー役)、ウラジミール・マシコフ(追跡者サシャ役)


ハズレの少ないジーン・ハックマンが出演していることもあって見たかったのだが、さすが脇役であっても存在感たっぷり。そして、同様に嫌味たぷりのヨアキム・デ・アルメイダも!  オーウェン・ウィルソンは悪くはなかったが、お調子者の役が合っているイメージがついているのか、残念ながらこのシリアスな軍人役は「いいな」と思えるものではなかった。笑のあるコメディタッチのものなら合っていたかもしれない。

自分の道が見えず、軍を辞めようと決意した矢先、偵察命令が出て、相棒と共に偵察飛行に行くのだが、そこで怪しい様子に気づき、確認しようとした二人は攻撃されて墜落。そこで相棒を敵に撃ち殺されて、たった一人で敵地からの脱出を図ることのなるのだ。何とか基地との連絡は取れたものの、厳しい状況の中、救出ポイントにたどり着くことはできるのか、救援は間に合うのか、とハラハラドキドキの展開ではあるが、この最初から最後までシリアスなでハードなシーンの連続は、どうにもお笑い路線イメージが消えないオーウェンではちょっと物足りなかった。

ラストは当然うまくいくのだが、やはりこうしたアクションものは、もう少し硬派な俳優の方が良かった?  脇役のジーン・ハックマン、ヨアキム・デ・アルメイダ(敵役にはウラジーミル・マシコフ)を揃えての作品だけにちょっとがっかり。

監督はジョン・ムーアは、このサイトでも取り上げている「オーメン666」(リーヴ・シュレイバー主演の2006年版)、そして「ダイ・ハード/ラスト・デイ」(こちらもド派手な爆発シーンとマクレーンシリーズのおきまりになってしまったのか、やや荒唐無稽な無敵の男ジョンを大いに楽しませてはくれる)を撮っている。派手な演出が好きそうな監督との印象を受けるが、このアクション路線を今後もいくのか、しばらくはチェックしてみたい監督。(2014/04/17)

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