ハーフ・ア・チャンス

1 Chance Sur De 2 1998年 フランス作品
監督:パトリス・ルコント
出演:アラン・ドロン(ジュリアン役)、ジャン・ピエール・ベルモント(レオ役)、ヴァネッサ・パラディ(アリス役)、エリック・デュフォス、アレクサンドル・ヤコヴレフ


車泥棒の罪で刑務所にいたアリスは、出所の日に死んだ母親が残したというテープを係官から受け取る。そこで告げられたのは、アリスの出生の秘密。父親が誰であるかということ。母が語ったのは、レオかジュリアンのどちらかだ、という。アリスは真相を確かめるべく、中古車販売業を営むレオとレストラン経営のジュリアンを尋ねた。二人はどちらも子供のことは知らされておらず、驚くが、アリスの登場を喜んでくれた。そして、月曜日にDNA鑑定で確認することになるが、アリスが麻薬取引事件に巻き込まれて……。

ルコントの代表作「髪結いの亭主」とは全く違った内容でちょっと意外。アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモントとの共演はファンには嬉しいものだ。2人の代表作「ボルサリーノ」を思わせるシーンもあり、思わずニヤリ。

今は中古車販売を営むレオはかつては多くの戦争で活躍したつわもの軍人。高級レストランを経営するジュリアンの正体は不明だ。警察に何度も強盗の容疑で逮捕されているが、その証拠はどこにもない。この二人のやりとりや、陽気でさばけたアリスのとりこになって娘にめろめろの父親になっていくさまがおかしい。事件に巻き込まれて、アリスを救うために次々と繰り広げられる作戦はやや出来すぎの感はあるが、そこは2大スター共演ってことで目を瞑ってもいいかも。

ラストではアリスは検査結果を見ずに破り捨てる。「だって、あんなに素敵な2人なのよ。どっちか一人を、あなたなら選べる?」と問い掛けるアリス。思わず、うん、うんとうなずいてしまう。
さて、これからアリスとレオ、ジュリアンの3人はどんな人生を生きるのか? 想像するとちょっとワクワクする最後だ。続編が出来てもいいなと思う。(2011/04/18)

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