2013年3月公開のチェック映画

アンナ・カレーニナ(ANNA KARENINA)2012年イギリス作品
日本公開2013年3月29日

私事がいろいろ忙しく更新が遅くなりました。この3月は、アカデミー賞助演男優賞を受賞したクリストフ・ヴァルツが出演し、クエンティン・タランティーノが監督した西部劇!「ジャンゴ繋がれざる者」が私の中では注目作品の一つ。大好きな西部劇、そしてタランティーノ監督(作品をサイトで紹介していませんが、このオタクっぽい監督は好きな監督の一人です)となれば、当然、私の中では盛り上がってくる。ディカプリオの悪役出演が話題になっているようだが、黒人奴隷ジャンゴ(この役をジェイミー・フォックス)が主役という点も注目の一つだ。だがしかし、やはりこのサイトの主旨を考えると、選ぶのは「アンナ・カレーニナ」か、とこちらを選んだ。

「アンナ・カレーニナ」は何度も映画化されている作品だ。アンナ役はイギリスの美人女優ヴィヴィアン・リーも演じた。こちらの作品は私は見ていないのだが、このサイトではソフィー・マルソー主演の「アンナ・カレーニナ」を紹介している。そこでも書いたが、ソフィー演じるアンナの最初と最後の対比が驚くほどだった。人間の心の変化を表現するソフィーの女優魂を感じる、というのか、すさまじいものがあった。

今回アンナを演じるのは、キーラ・ナイトリー。監督はジョー・ライト。二人は「つぐない」(私は未見)で組んでいるので気心が知れた二人ということかもしれないが、この悲劇のアンナをキーラはどう見せるのか興味深い。「プライドと偏見」では悪くはなかったが、私にはしっくりこなかった。

相手役のヴロンスキーを演じるのはアーロン・テイラー=ジョンソン。このサイトでは1月の公開映画で紹介した「アルバート氏の人生」にも出演している俳優。話題作に続々と出演となれば、やはり彼の作品を見ておかなくては、という気にさせる。

アンナの夫カレーニンにジュード・ロウ。私の中では彼がヴロンスキーって感じだが、もう年齢的には無理? 彼は「リプリー」の時にもジュードがやるのはアラン・ドロンが演じたリプリーの方だろう、と感じたものの見たらディッキー役は完璧、という嬉しい期待はずれがあった。となると、このカレーニン役もそうなのか? とますます見たい気持ちは高まる。

今回の「アンナ・カレーニナ」は舞台風の作りになっているとかで、作りが凝っているらしいが、それが吉と出るか凶と出るか? たびたび映画化されている「アンナ・カレーニナ」。原作は言わずとしれたトルストイの作品だ。本好きを自称している私ではあるが、実はこの作品は読んでいない。これほど何度も映画化される作品となれば、そして人間の本質を物語の中に描くトルストイであることを思うと、やはり一読しておく必要はあるか? と感じる今日この頃だ。(2013/03/14)