スライディング・ドア

Sliding Doors 1997年 アメリカ・イギリス作品
監督:バーナード・ローズ
出演:グウィネス・パルトロー(ヘレン役)、ジョン・ハンナ(ジェイムズ役)、ジョン・リンチ(ジェリー役)、ジーン・トリプルホーン(リディア役)、ザーラ・ターナ(アンナ役)、ダグラス・マクフェラン(ラッセル役)


そこそこ自分の生活に満足していそうなヒロインには小説家を目指す彼がいます。でも、ヒモのような同棲中の彼は、ヒロインが勤務中に元彼女と浮気をしていて、どっちの彼女も選ぶことが出来ないちょっと情けない男。両天秤をかけられているヒロインの人生はどう変わっていくのか。

人生は偶然か、それともあらかじめ決められている運命なのか、それはよく話される話題のひとつでもあるし、みんな一度は考えたことのある疑問。この映画はふとまたその疑問を思い出すものでもありました。映画では、ラストに2つの人生が1つになるかのような終わり方で、運命ともヒロインの意志とも取れるようなラストシーンとなっていましたが、実際のところこの疑問は解けるものではありませんね。

人生に偶然は幾つもあるけれど、決定するのは自分自身ということなのかもしれません。私自身がそう信じているせいかもしれませんが、人生は決定づけられているもので変えられない、と思うより、自分で勝ち取ったものと思いたいじゃないですか。

ヒロインはウジウジ泣いたり、悩んだり。でも運命に翻弄されいるように見えても、結果的には新しい道をつかみ取ろうとしている姿も見えてきます。正直なところ、私は観る前はさほどこの映画に期待はしていなかったのですが、終わったあとにはなかなか心に残る作品の一つとなりました。等身大の女性をすがすがしく演じているようなグウィネスもとても可愛かったし(この撮影の頃、ブラッドと別れたという噂も聞くが、事実はいかに?)、彼女の着ているカルバン・クラインの衣装も目の保養になりました。(1999年)

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