プルーフ・オブ・ライフ

PROOF OF LIFE 2000年 アメリカ
監督:テイラー・ハックフォード
出演:メグ・ライアン(アリス・ボーマン役)、ラッセル・クロウ(テリー・ソーン役)、デヴィッド・モース(ピーター・ボーマン役)、パメラ・リード(ジャニス役)、デヴィッド・カルーソー(ディーノ役)


第3国でダム建設にかかわる夫妻の危機を乗り越える姿を描くアクションあり、ロマンスあり、苦悩ありのハラハラドキドキものだが、どこかメロドラマ風を感じるのはテイラー・ハックフォード監督の雰囲気が出ているせいなのか? ヒロインがメグ・ライアンとくれば、ラブコメディでないにしてもほんわかした、そして切ないラブストーリーを想像させるが、この作品は当然あまあまのラブストーリーではない。夫役はデビッド・モース。ヒーロー役はラッセル・クロウ。これは期待が高まる。

ピーターとアリス夫妻は子供を失ったことで二人の間に溝が出来てしまい、気持ちがすれ違っている。ダム建設の仕事に打ち込むピーターとは反対に、アリスはアメリカに戻って二人でもう一度やり直したいと考えているのだ。そんなとき、ピーターが突然、反政府軍に誘拐され身代金を要求されて、犯人との交渉役として専門家のテリーが派遣されてきた。ピーターの会社はこんな時に備えての保険にずっと加入していたのだ。だが、会社の上層部では他社との合併話が進んでおり、既に保険契約は解消されてしまっていたことがわかり、テリーは帰国するように命令される。

犯人達との交渉が進まない上に、ピーターの安否もわからず苦悩と悲しみにうちひしがれるアリス。そんな彼女を置いていくことが出来なかったテリーは、多数の外国人誘拐が起こっているこの国でイタリア人神父の誘拐担当として交渉に当たっている友人のディーノ(デビッド・カルーソ)と共に、人質救出作戦を展開することを決意する。

夫とはギクシャクしているが、やはり彼が心配な人妻アリスは、冷静で決断力があり、行動力もあるタフガイのテリーにも心が揺れる。つらい過去があることをかすかに感じさせる交渉のプロのテリーは、複雑な気持ちで落ち着かない美しい(多分)人妻のアリスに惹かれる自分の感情を押さえようとする。

誘拐事件とこの微妙なロマンスが同時進行するので、残念ながら話を十分に描く時間はない。二人のこの微妙な心理描写を見せるのは時間的な問題で難しい、というだけでなかったような気もしてしまうのだが……。話が詰め込みすぎで無理があったと、誰もが感じてしまうのではないだろうか?

ラストはアクションシーンを大々的に展開して人質を救出し一気にラストへともっていくが、やはり誘拐事件とそれを解決するプロの話にウェイトを置いて見せてくれた方が私的には面白かったかなあ、と思う。それにメグ・ライアンにこのアリス役は合っていなかった。これまでのイメージ通り、キュートな大人の恋愛を演じてくれた方がファンにとっても嬉しかったのでは?

また、ピーター役もデビッド・モースじゃなくてもいいような感じがしてしまった。ラッセル・クロウとの絡みは全くなかったし。それを期待したのは私だけか? ただ、以前から似ているかな~、と感じていたクロウとデビッド・カルーソのコンビは、なかなかよかった! 今やカルーソも「CSI:マイアミ」で人気俳優の仲間入りを果たしているので、二人でコンビもののドラマなんて無理だろうけど、ラストシーンで「この交渉人の仕事で、二人で一緒に仕事をしよう」とテリーに持ちかけるディーノ。ちょっと強引で楽天家な様子のこの役はカルーソに合っていたと思うし、硬派なテリー役のクロウもよかった。是非、連続ドラマで、なーんて感じたラストだった。(2012/09/07)

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